くらしの情報

  1. ホーム
  2. くらしの情報
  3. 村長のあしあと

村長のあしあと

村長からのメッセージ

 「令和五年度行政と予算案の大綱」

Ⅰ はじめに

 

 令和5年第1回定例会の開会に当たり、令和5年度の行政と予算案の大綱を述べさせていただきます。 

    私の村長としての4年の任期はこの4月で終えることになりますが、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行により、日常生活の変化はもとよりそれまでの価値観や社会の流れ、仕組みの変化を受け入れながら、そして世界情勢の不安定化の中にあった4年間であったと感じています。
 
 就任当初に掲げた4つのテーマと16項目の目標は、村議会議員の皆様や村民の皆様のご理解とご協力により、コロナの影響で実施出来なかった事業を除いては、自己分析では70%程度は実現又は準備を進められたと考えております。

    しかし、日本は今、政治・経済・生活等、全てにおいて新たな局面に立っており、その影響はこの赤井川村においても同様の課題としてのしかかっていると実感しております。

    つきましては、令和5年度の村政運営におきましても、「第四期総合計画後期基本計画」と「第2期赤井川村創生総合戦略」を基本に据え、財政と住民生活の安定化を第一に進めていく所存であります。
加えて、公共を支えるのは役場や村民のみならず、民間企業や村に所縁のある村外の方々との協働が重要であるとの考えに立ち、引き続き人と自然の調和を保ちながら持続可能な開発計画に取り組む企業との連携を大事にしつつ、村内に賦存する様々な資源を活用し、村内経済の好転を目指し、更なる関係人口の増加対策等に取り組みたいと考えています。

 

Ⅱ 村政運営に臨む基本姿勢
 
 令和5年度の村政運営の基本姿勢としては、4月の村長選挙に立候補を表明させていただいていることから、これまで継続的に取り組んできた住民サービス等の施策を大きく変更する考えはありません。
    ただし、国・道に財政的支援等をお願いし進めている事業計画や継続的に議論を進めてきた事業については、財政の安定化を念頭に、様々な影響も考慮しつつ、本来ならば骨格予算としてご審議いただくことが適切である令和5年度予算ではありますが、行政の継続性を鑑み、予算提案させていただきますことをご理解賜りたいと思います。
 また、昨今の情勢から住民生活に直結する課題も数多くある事を踏まえ、ひとつひとつ丁寧な議論を重ね、次の三つの視点を持って優先順位を見極めながら着実に取り進めたいと考えています。


1 村内経済の好循環を見据えた村づくり

 

 一つ目は、「村内経済の好循環を見据えた村づくり」です。
 
 働く世代の減少は、村の元気と活力を低下させる大きな要因の一つであり、基幹産業である農業と観光・リゾート産業に元気がなければ、働く世代の定着は見込めず、村全体に活力が感じられなくなってしまいます。
    このため、農業分野においては「農業振興計画」を基本にしつつ、優良農地の効果的活用を視野に持続可能な農業振興に取り組みます。
    また、観光分野においては観光地域づくり法人を中心とした活動やキロロ、道の駅などの活動を側面的に支援し、食を通じた観光やふるさと納税などで築いた、関係人口(交流人口)との継続的な関係構築、北後志エリア等と連携した広域観光等の取り組みを引き続き推進します。
     また、地熱利用を柱とした「赤井川村エネルギービジョン」や「ゼロカーボンビレッジakaigawa推進戦略」に基づく、再生可能エネルギーを活用する各事業を計画的に進めるとともに、国の地方創生推進事業等を活用し、公共施設の有効活用と新たな経済活動を試みる人材の活用や育成を図り、村内経済の好循環を見据えた村づくりに取り組みます。

 

2 安心して暮らせる生活環境の確保

 

 二つ目は、「安心して暮らせる生活環境の確保」です。

 

 村民一人ひとりが生涯にわたって心身ともにいきいきと暮らせるようにするには、保健・医療・介護サービスの向上や域内交通の確保、さらには子育て支援などを充実させることが、生きがいとなる日常を手にするためにも必要なことだと考えています。
 しかし、本村の限られた財源と人的資源では、全てを充実させ継続することはとても困難なことです。 
 加えて、余市、小樽を生活圏とする多くの村民にとって、幹線交通や域内交通の確保は、安心して暮らすために重要な条件の一つでもあります。
    このため、福祉・医療・介護に関する課題については、村と社会福祉協議会や地域包括支援センター等の関係機関が引き続き連携を密にし、分野別に課題と役割分担を明確にしながら、地域の方々にも協力をいただき、引き続き協働関係を築き、課題解決が円滑に進むよう取り組みます。


3 公共インフラなど公共施設の計画的整備

 

 三つ目は「公共インフラなど公共施設の計画的整備」です。

 

 道路・河川・橋梁をはじめ、上下水道や公営住宅などの公共施設は、これまでも住民生活の基盤であることから計画的な整備を心がけ、老朽化した施設も財源を考慮しつつ、各種長寿命化計画などを策定し、維持補修を行ってきました。
 特に多くの経費を要する大規模工事については、国費・道費補助や財政措置率が高い有利な起債を活用するなど、財源確保を模索しながら優先順位を考慮し取り組んでいます。
このため、本年度も継続性や緊急性のあるものや、防災対策など優先度の高い施設の整備や補修を重点的に進めます。
 加えて、令和6年度から水道と下水道事業に正式に導入される公営企業会計制度への移行準備の最終年であることから、住民が混乱しないよう十分な説明に取り組みます。

 

Ⅲ 重点施策の展開

 

1 村内経済の好循環を見据えた地域活力の醸成


 
①農業の振興
 基幹産業である農業振興は、これまでも村の重点施策として様々な取り組みを進めてきました。なかでも土づくり、ビニールハウス栽培の振興、新規就農者対策、優良農地の利活用対策などは継続的に取り組んできたところです。近年は有害鳥獣の対策もその比重は大きくなっております。ただ、農業を取り巻く課題は多く、今後も課題を整理しながら着実に解決に向けた取り組みが必要とされているところです。
 このため「農業振興計画」に沿って、次の事項について重点的に取り組みます。


・道営農業農村整備事業による農地基盤整備事業の推進
・落合ダム及び関連施設の適切運用と農業用水の安定供給
・新規就農希望者の就農支援の推進
・農業振興事業の効果的実施
・農業振興センター(育苗施設)の在り方と支援
・組織的な労働力確保に向けた仕組みづくりの検討
・有害鳥獣駆除対策の効果的実施と人材育成

 

②林業の振興
 村有林を主体に、民有林においても多面的機能を持つ森林資源の保全と活用を計画的に進めており、引き続き赤井川村森林整備計画に沿った事業を進めます。
 特に村有林の伐期齢に達した立木の活用については、村の財産の適正管理とカーボンニュートラルの両輪を視野に本年度より計画的に進めます。


・森林環境譲与税の「活用基本方針」に基づく支援
・村有林造林事業の推進と木材資源の地域内活用の推進
・冷水峠展望所の計画的整備

 

③商工業の振興
 村内で事業展開する事業者は、小規模ながら新規事業に挑戦し、業績を伸ばしている先例も有り、村の産業の一翼を担っています。
 これらの事業者は、商工会へ結集し経営の安定化を目指していることから、引き続き商工会のリーダーシップに期待し支援を行います。


・商工会運営の安定化を図るための支援
・経営環境改善や商品開発事業取り組みへの支援
 
④観光の振興
 村の観光は、キロロを核としたリゾート観光と道の駅や温泉を核としたドライブ観光に分けられますが、いずれも新鮮で美味しい農畜産物を活用した「食」がキーワードになります。
 このため、観光地域づくり法人赤井川村国際リゾート推進協会を中心とした観光振興が促進されるよう、引き続き支援します。
 また、ふるさと納税のPR活動も含め、食と観光が有機的に結びつくよう取り組みを進めます。

 

・赤井川村国際リゾート推進協会(DMO)を中心とした観光振興活動の支援
・ウィズコロナ、アフターコロナに向けた観光振興支援
・道の駅「あかいがわ」地場産品の販売促進支援

 

⑤再生可能エネルギー関連事業への展開
 「赤井川村エネルギービジョン」と「ゼロカーボンビレッジakaigawa推進戦略」に基づき、温泉熱の活用や地熱など持続可能な再生可能エネルギーを活用した事業の促進を目指します。
 特に、温泉熱利用については国費を活用し、エネルギービジョンの具現化とともに、公共施設のエネルギー転換によるゼロカーボンの推進に取り組みます。
 また、民間主体で進められる事業については、国の法令遵守を基本とし、村の「再生可能エネルギー発電施設の設置等に関するガイドライン」に沿った事業者対応を徹底すると共に、景観法に基づく景観計画策定準備を進め、開発と保全のバランスをより一層心がけながら、その対応に当たります。

 

・公共施設(カルデラ温泉、体育館)への温泉熱利用設備導入
・民間事業者による地熱発電、水力発電計画への側面的支援
・ゼロカーボンビレッジakaigawa推進戦略実現に関する調査事業

 

2 村民と協働する行政の展開

 全ての村民が心身ともに健康でいきいきと生活できるよう、保健・医療・高齢者福祉・介護、子育て支援などの事業を各計画に基づき実施します。
消防・防災については、北後志消防組合赤井川支署との連携を強化しており、引き続き緊急時の迅速な対応に努めます。
 余市赤井川幹線公共交通については、昨年4月から「むらバス」の運行が始まり、利用者も増加傾向にあることから、今後は域内交通の取り組みについても加速させます。
 なお、次の重点事項については村民の皆様との積極的な協働を必要とする施策もあることから、各事業については引き続き丁寧な説明を第一に進めます。

 

①保健・医療
・各種健診、健康教育・健康相談等の充実
・自主的な健康づくり・体力づくり活動の支援
・各種健康教育活動による健康管理意識の醸成
・新型コロナウイルス感染症対策の推進
・地域医療体制の充実に向けた総合的な検討促進

 

②子育て支援
・妊婦・新生児訪問、個別相談等母子保健事業及び伴走型相談支援事業の推進
・新生児聴覚検査支援
・産後ケア事業への取り組み
・出産・子育て応援給付金事業の推進
・へき地保育所の保育内容の充実
・保育所と学校の連携による継続した支援体制の強化

 

③高齢者支援(生きがい対策・介護)
・介護三事業の適正管理
・一般介護予防の充実(高齢者サロン、運動教室)
・総合相談支援の充実
・認知症施策の推進
・在宅医療・介護連携の推進
・悠楽学園大学の内容充実
・高齢者除雪支援助成金制度及び補聴器購入助成制度の情報提供の強化

④障がい者支援
・北後志自立支援協議会等を活用した相談支援体制の充実
・障がい者の自立生活への支援
・各種障がい福祉サービスの提供体制の充実

 

⑤地域福祉
・社会福祉協議会活動の支援
・生活支援体制整備事業の強化
・たすけあい隊活動の推進
 
⑥社会保障
・国民健康保険、後期高齢者医療保険事業事務の円滑化
 
⑦消防・救急
・災害時連携対応の強化
・救急救命体制の段階的運用

 

⑧移住定住対策
・ふるさと納税と連携した施策のPR展開

 

⑨防災対策
・近隣町村と連携した防災対応力の強化
・学校教育活動と連携した防災教育の実施
 
⑩地域公共交通対策
・「むらバス」の安全運行と利用促進策の展開
・域内交通の推進


3 公共インフラなど公共施設の計画的整備

 

①村道整備
 村道整備については、幹線道路及び生活道路を中心に国土強靱化計画に基づく防災的視点も持ちながら整備を進めます。
  また、路面の損傷などが激しい路線については、優先順位を定め、日常の通行に支障が出ないよう補修に努めます。

 

・富田線道路改良工事
・北丸山線道路改良工事
・村道舗装補修工事

 

②河川整備
 河川整備については、異常気象による防災対応が重要となることから、河道内に堆積した土砂や立木の撤去を計画的に行います。

 

・緊急自然災害防止対策事業債を活用した河川整備工事
・緊急浚渫推進整備事業を活用した河川護岸工事

 

③橋梁整備
 老朽化した橋梁については、「橋梁長寿命化計画」に基づき整備します。

 

・西池田橋補修工事

 

④簡易水道の整備
 安全な飲料水を供給するため、適正な管理を継続すると共に、老朽化した施設については計画的に更新を行い
 ます。また、緊急時の防災対策にも取り組みます。さらに、水道事業の効率化、経営改善を目的に国の指導に基づき、令和6年4月1日開始となる公営企業会計化に向けた準備を引き続き進めます。

 

・量水器取替工事
・簡易水道事業地方公営企業法適用に向けた準備

⑤下水道の整備
 施設整備後20年以上経過していることから、老朽化した機器類について「ストックマネジメント実施方針」を策定し、更新を進めています。また、下水道計画区域外における合併浄化槽の普及啓発も継続して行っており、設置者への支援も引き続き行います。さらに、水道事業同様、事業の効率化、経営改善を目標とする、公営企業会計化に向けた準備を進めます。

 

・あかいがわアクアクリーンセンター水処理整備事業(更新)
・公共下水道事業地方公営企業法適用に向けた準備

 

⑥公営住宅などの整備
 老朽化した公営住宅については、「公営住宅長寿命化計画」に基づき建て替えやリフォームを進め、活用が出来なくなった村営・村有住宅は取り壊しを引き続き進めます。

 

・村営中央団地個別内部改修工事
・村営中央団地個別外部改修工事

 

⑦その他公共施設の整備
 各施設の管理は、「公共施設等総合管理計画」に基づき延命化を図りながら村民の利用に支障が出ないよう計画的な維持補修に努めます。

 

⑧生活廃棄物及びし尿の処理
 可燃ごみ及び資源ゴミについては、「北しりべし廃棄物処理広域連合」の処理施設、不燃物については、村の一般廃棄物処理場で適正に処理をしておりますが、今後もゴミの減量化と分別の徹底は必要であると考えています。北後志衛生施設組合のし尿処理施設については老朽化対策として新たな施設整備が本年度から実施されます。

 

4 財政安定化への取り組み

 

 実質単年度収支で歳入と歳出のバランスが取れていない状況を改善し、財政を安定化方向へ向けるには、村長就任以来申し上げさせていただいているとおり、国費・道費の助成制度の活用はもとより、自主財源の確保や民間企業との連携を積極的に展開しなければならないと考えています。
 このため、昨年作成し令和8年度を目標に設定した「財政健全化アクションプラン」の検討・協議・実施を出来るものから的確に進めたいと考えております。
以上の考え方を基本に置き、令和5年度の各会計の予算を次のとおり提案させて頂きます。

 

■一般会計        2,750,000千円

■後期高齢者医療特別会計    18,981千円

■国民健康保険特別会計     43,870千円

■簡易水道事業特別会計     87,936千円

■下水道事業特別会計     104,755千円

◆総 計         3,005,542千円


Ⅳ むすび

 

 私たちを取り巻く世界は、新型コロナウイルス感染症の出現やこの間の世界情勢により明らかに変わりました。
 経済や人の動きはもとより、価値観や人間の生き方そのものも変わってきていると感じています。
 この新しい時代背景や価値観に対応し、村を元気にして次の世代に引き継ぐのは、今を生きる我々の責任であり、また使命であると強く感じております。
 私自身、村長2期目に挑戦させていただく身でありますが、行政や政策の継続性という基本に立ち、村政運営に臨む所存であります。本来ならば骨格予算としてご審議いただくことが適切であると考えますが、冒頭申し上げましたように、行政の継続性、事業の推進、中断することが難しい事業もあり、国費、道費の補助事業を活用した新規事業につきましても予算提案させていただくことを重ねてご理解くださいますようお願い申し上げます。加えて、年度途中であっても活用が見込まれる国費・道費の補助制度や貴重な財源となっているふるさと納税制度を積極的に展開するなど、引き続き財源確保に積極的に取り組む所存でありますので、村議会議員の皆様と住民の皆様、そして関係機関の皆様により一層のご理解とご協力を心からお願いを申し上げまして、令和5年度の行政と予算案の大綱といたします。

 

        令和五年三月八日

              赤井川村長 馬場 希

 

 

令和5年5月22日付け

【令和5年第2回赤井川村議会臨時会村長所信表明】

所信を表明させて頂く前に、改めて令和5年4月23日執行の村議会議員選挙において当選された議員の皆様、ご当選おめでとうございます。

私自身は2期目となる、これからの4年間ですが、無投票当選に慢心することなく村政運営に取り組む所存でありますので、公私ともに今後とも宜しくお願い致します。

それでは、第2回赤井川村議会臨時会における、私の所信を申し上げさせて頂きます。

新型コロナウイルス感染症対応も5月8日から5類へと変更になり、国内外の人の流れも回復しつつあります。しかし、DXやAIの目覚ましい発展や社会変化はあるものの、新型コロナウイルス感染症や海外おける戦争などの影響による物価高騰や物不足、人口減少社会がもたらす労働力不足は一層私達の生活に負の影響を与えています。このため、この3年間に経験した様々な物理的・思考的変化を新たな村づくりの切っ掛けとして行かなければならないと考えております。

令和5年度における村の取り組み方針は先の定例会で「行政と予算案の大綱」として示させて頂いており、所信と重複するところもありますが、ベースの考え方は、今回の選挙の際に掲げさせて頂いた「安心して暮らせる村づくり」を進める5つ目標であります。

第一の目標は「未来志向の地場産業を育て村内経済の好循環化を推進する」であります。

働く世代の減少は、村の元気と活力を低下させる大きな要因であり、基幹産業である農業と観光・リゾート産業に元気がなければ、働く世代の定着は見込めず、村全体に活力を感じなくなってしまいます。このため農業分野においては「農業振興計画」を基本に、意欲を持って安全・安心・良質な農畜産物や加工品を生産する事業体等の支援を継続します。また、観光分野においては観光地域づくり法人を中心とした観光振興活動やキロロリゾートや道の駅などの活動を側面的に支援すると共に、食を通じた観光やふるさと納税などで築いた関係人口との良好な関係を継続しつつ、北後志エリア等と連携した広域観光をより一層進めます。加えて異業種間で連携した人材確保体制の構築を目指すと共に、地場産業と連携するベンチャープレーヤーを呼び込み、新規事業者の育成にも取り組みます。

第二の目標は「子供たちの成長を地域で支える」であります。

コロナ禍の影響で村内の人的交流はもとより、保育所や学校と村民の方々が交流する場面を作ることが殆どできず、これまでのように子供たちの成長を身近に感じてもらえることができませんでした。このため、行事やイベントの再開に伴いその活動が多くの村民に関心を持って頂けるよう個人情報に配慮しながらも、情報発信等を進めます。

また、これまで進めてきた子育て支援は継続しつつ、その時々に求められるサービスやサポートの必要性を判断し、村民の皆さんにご理解頂ける子育て支援に取り組みます。

特に少子化により懸念される保育所の保育活動や学校の教育活動の質的低下を招かないようDXの適切な導入を推進すると共に、人員や施設を適正に配置するよう取り組みます。

第三の目標は「お年寄りをはじめ皆が元気に過ごせる環境を整えます」であります。

全ての村民が心身ともに健康でいきいきと生活できることが安心して暮らせる村づくりには特に重要なことだと考えます。

このため、それぞれが自立した生活を継続できるよう身の丈に合ったなかで、医療・介護・福祉等の政策を充実させて行きたいと考えています。

特に今後4年間では、交通弱者の低減、地域医療体制の充実、消防・防災体制の整備に一定の目途を付け、それらの政策が実現できるよう取り組みます。

第四の目標は「カーボンニュートラルを推進する」であります。

近年、地球温暖化が要因とされる気候変動の影響により、地球規模で自然災害が頻発していることは既にご承知のことと思われます。

村ではこれらの現状を踏まえつつ、再生可能エネルギーの活用について調査・検討を進め、令和3年3月には「赤井川村エネルギービジョン」を策定し、第一段として温泉熱の利活用事業を進めつつ、更なる再生可能エネルギーの効率的活用について調査・検討を進めています。

これらの取り組みの中から、二酸化炭素の排出量の低減の必要性を感じ、村民をはじめ各種事業者の皆さんにもご協力を頂いたデータを基に、北海道大学と連携し、今年の三月に現状の二酸化炭素排出量の推計をベースとして、地球温暖化対策実行計画を兼ねる「ゼロカーボンビレッジAKAIGAWA推進戦略」を策定させて頂き、赤井川村の美しい景観と共生し、暮らし・産業と共生するゼロカーボンの村づくりを推進するという村としての方向性を示させて頂きました。

この推進戦略については今後村民の皆さんに説明させて頂く事としておりますが、私としては村の現状を把握することが出来ましたので、赤井川村を未来の世代に繋げていくためにも地球規模で取り組みが求められている脱炭素化の取り組みと連動する形で事業展開したいと考えています。

このため、私は、2015年のパリ協定及び2020年の二酸化炭素排出量を実質ゼロにする日本政府の方針に賛同し、「赤井川村ゼロカーボンシティ」をここに宣言し、森林資源・温泉熱・地熱等自然由来の再生可能エネルギーの公的活用等をスタートとしてカーボンニュートラルを推進します。

加えて、村の自然環境や景観等に配慮した保全と開発をバランスよく進め、持続可能な村づくりをより強く推進するため、景観法に基づく景観計画の策定を進めます。

第五の目標は「村財政の安定化を進める」であります。

実質単年度収支で歳入と歳出のバランスの取れていない状況を改善し、財政を安定化方向に向けるには、村長就任以来申し上げさせて頂いているとおり、国費・道費の助成制度の積極的活用はもとより、自主財源の確保や民間企業との連携を積極的に展開しなければならないと考えています。

このため、昨年作成し令和8年を目標に設定した「財政健全化アクションプラン」の検討・協議・実施を出来るものから的確に進めると共に、ふるさと納税制度の積極的推進や宿泊税導入に向けた関係各所との調整に着手し、導入実現を目指したいと考えています。

以上、村長2期目の就任にあたり所信の一端をのべさせて頂きましたが、役場職員と共に引き続き知恵を絞り、汗をかく所存でありますので議会議員の皆様をはじめ村民の皆様には、引き続き持続可能な村とする行政運営に深いご理解とご協力をお願いし、私の所信表明とさせて頂きます。

ありがとうございました。

  

戻る