あぐり通信 2006~2007

赤井川村で新たに農業を始めた方また始めようとしている方を紹介しています。

川人一博(かわひとかずひろ)さん

川人さんに突撃インタビュー

  • 農業を継ごうと思ったのは?
  • 子どもの頃から、自分が後継ぎをしなければならないのではと考えていました。余市高校園芸科に進み、実習や勉強を通じて、具体的に「農業を継ごう」という気持ちが強くなり、卒業後の進路について先生や家族と相談した結果、道立の農業大学校に進むことを決意しました。今思えば、この進学については祖父の影響が大きかったと思います。
  • 実際に農業に携わってみての感想は?
  • 今年で5年目になりますが、1年目は両親の教えのもと仕事を進めていました。農業については一応勉強してきたので、「ここはこうしたら?」と父に意見をしたこともありましたが、「それは、理論上の話」と受け流されたこともありましたよ。(笑)5年経った今では、自分の意見を受け入れてくれることも多くなりました。それと、何といっても農業を継いで良かったと思えるのは、赤井川村で生活できるということですね。村が大好きですから・・・。
  • 農作業をしている両親の姿を見て?
  • 母は、本当に朝早くから働いているし、作業の手つきも早いし、自分には真似できませんね。父は農業に対する知識が深く、尊敬しています。学校で学んだ理論と父の持つ経験は最終的には同じ結果に繋がるんだと思いますが、方法が違います。その両方に接することができて、本当に勉強になります。
  • これからどのような農業経営を目指していきますか?
  • 現状のお米と花の複合経営を維持していきたいと考えています。
  • 今後の抱負をひとことで
  • 自分なりのスピードで、勉強していきたいと思っています。

川人一博さん

取材を終えて

取材に伺った時は、花の選花の作業中で、「花のバランスや品種により摘むつぼみも違い、本当に難しい仕事」と話していました。取材中も品質の良い花をつくり、赤井川ブランドを高めていきたいと花き栽培に対する強い意欲もお話ししていました。
また、先にも書いていますが農業を継いで一番良かったことは「村に居て、生活できること」と話す川人さん。農大時代は2年間を深川市で過ごしたようですが、とにかく村へ戻りたかったらしく、水が美味しく、山や森がきれいな生まれ育ったこの村に暮らすことができて幸せですと話していました。(T)

井上隆次(いのうえりゅうじ)さん

井上さんに突撃インタビュー

  • 農業を継ごうと思ったのは?
  • 正直にお話しすると、農業は小さいときから間近で見てきて、とにかく大変そうだったので、高校生活を終えるまで家業を継ごうとは思っていませんでした。それが、高校卒業後なんとなく農作業を手伝うようになり、そのまま8年間過ぎてきたっていう感じです。
  • 実際に農業に携わってみての感想は?
  • とにかく大変です。今日している水田の草抜き作業や南瓜の剪定作業など。でも、農業に携わっていて楽しさを感じるときも多々あります。自分の仕事の出来映えとして秋の収穫も楽しみだし、大変な剪定作業も南瓜の成長を感じながら仕事ができる楽しみもありますし...。
    毎年春の耕起作業は任せてもらっていますが、春が近づくにつれ「今年も始まるなぁ」と思うと、ちょっと憂うつにもなりますが(笑)。
  • 農作業をしている両親の姿を見て
  • 仕事や家でも一緒に過ごす時間が多いですが、本当にすごいなぁと思っています。一緒に仕事をしていると、「自分はこうしてやってみたい」と思うときもありますが、結局は父さんの仕方に仕事を合わせてしまいますね。(笑)
  • これからどのような農業経営を目指していますか?
  • 自分は農業学校に行っていたわけでもないので、農業に対する基本的な知識がありません。それをこれから身につけ、現在の水田、畑作を中心に農業をしていきたいと思っています。
  • 今後の抱負をひとことで
  • 健康に気をつけて頑張っていきます!

井上隆次さん

取材を終えて

井上さんに自分が育てている農作物で一番難しいと感じるのは?とお聞きしたところ、4月の苗立てから剪定作業、収穫と「南瓜」が難しいとお話ししていました。今年の南瓜は天候の影響か、収量が少なめですと話していました。
また、趣味の読書について伺ったところ、夏場は忙しくてなかなか読書ができないとのこと。取材に伺った日もまさにお仕事真最中でした。ご両親と井上さん3人での水稲防除作業を取材時間中にストップさせてしまったにもかかわらず、快く(?)ご協力していただきました。井上ファミリーの皆さんありがとうございました。(T)

赤木陽介(あかぎようすけ)さん

赤木さんに突撃インタビュー

  • 村に戻り農業を継ごうと思ったのは?
  • 小さい頃この村に引っ越してきてから、鶏を育てる両親の姿や、毎日畑に出ていた隣のおじさんやおばさんの後ろをくっついて畑遊びをしていたときから、「大きくなったら俺も農家になりたい!」と思っていました。その思いは大人になってからも忘れることが無く、家族や友人に「25歳の春には村へ帰る」と宣言していました。そして東京での社会人経験を経て、宣言通り25歳の春に、アスパラ栽培へのチャレンジと養鶏業を継ごうとこちらに帰ってきました。今思うと、隣のおじさんは僕にとって大きな影響を与えてくれた人だと思います。
  • 実際に農業に携わってみての感想は?
  • 農業は大変なものだと思っていたし、決して軽く見ている訳ではないですが、実際自分が携わってみて、本当に楽しいと感じています。春の収穫期は毎日肉体的にも辛いですが、アスパラは多年生の植物のため、「今年こうしておけば、来年はこうなる」とか、鶏の力を借りて雑草対策や害虫対策ができる「にわとり農法」など、自分で考えたことを実践していく楽しさの方が、今は大変さより勝っています。
  • 農作物を育てていて困ったときなどはないですか?
  • 本当に新米農家なので、農作物を作っている中で「どうしたらいいだろう?」と難しさに直面するときも多々あります。そんなときは普及センターさんに相談に乗ってもらったりしています。また、基本的に畑は、自分自身がすべきことを理解して、自分1人で仕事をこなしていきたいと思っていますが、どうしても手が回らないときなどは友達にも応援してもらっています。本当に周りの多くの人に支えられ、助けられて、皆さんに感謝しています。
  • これからどのような農業経営を目指していきますか?
  • コロポックル村のカフェをアンテナショップとして、消費者の皆さんと信頼関係を築き、とにかく美味しいものを作り販売していきたいと思っています。ただ、今はアスパラを育てることで精一杯なので、収穫したての美味しい時期に、もっともっとたくさんの方々に買っていただけるよう、積極的な営業活動にも取り組んでいきたいと考えています。
  • 今後の抱負をひとことで
  • とにかく「がむしゃら」にやっていきます(笑)。なんでもかんでも新人ですから!

赤木陽介さん

取材を終えて

とにかくじっとしているのがイヤで、時間にゆとりができると、川へ釣りに行ったり、野山へ出かけたりと自然味あふれる時間を過ごしているそうです。自然が大好きとのことで、今年の春からは、「森林保全巡視指導員」、「野ネズミ予察調査員」として環境保全分野でも活躍いただいています。また、「東京にいた頃は服を買うのがひとつの趣味だった」とお話していた赤木さん。今でもその洋服は自宅の一部屋いっぱいにしまいこんでいるとのこと。こちらに帰ってきてからは、「おしゃれ」に気を遣うこともなくなったとか。「周りの若い農家さんはみんな『いい格好』して仕事してるなぁ。俺なんか毎日半身裸で仕事してるのに!」と笑顔で話していました。(T)

二川英司(にかわえいじ)さん

二川さんに突撃インタビュー

  • 村に戻り農業を継ごうと思ったのは?
  • 昔から自分の家でつくられた野菜が大好きで、いずれは農家を継ごうと思っていました。その前に一度、社会人としての経験を積んでおこうと、短大卒業後建設会社へ就職しました。そんな中で転機が訪れたのは、平成16年の台風18号の直後でした。家の状況が心配になり赤井川へ戻ってみたところ、台風被害の大打撃の中、懸命にハウスの復旧作業に追われている両親の姿を見て、「帰ってこよう」と決心し、その年の10月に職場を退職し、赤井川へ戻ってきました。
  • 農業後継者として実際に農業に携わってみての感想は?
  • とにかく「大変」というのが第一印象でした。予想以上に、「ただ育てるだけ」ではダメだということに気づきました。おいしいものを作って、買ってくれる人達がもっと農業を理解してくれるようにならなければいけないし...。
    また、農家という仕事は、農作物の管理作業やトラクターのオペレーターとして、ときには経営者として1人で何役もこなさなければなりません。最初の1年はすべてが新しずくめであっという間の1年でした。3年目を迎えた今は、親への甘えもできず、帰ってきたときより本当に大変です。
  • 農作業を通じて実感できる楽しさは?
  • 春の作業からはじまり、例えばトマトだと、だんだんと赤く色づきはじめ、食べてくれた人達に「おいしい」と言ってもらえたときは、本当に充実感があります。また、自分が誰よりもいちばん早く食べられるのがいいですね(笑)。でも逆に、思った以上に天候に左右される難しい仕事だということも実感しました。天気も良く、害虫もいなくなれば、もっと農業も楽しいのかなぁと思ったりもしちゃいます(笑)。
  • これからどのような農業経営を目指していますか?
  • 経営規模はこのままで、なるべく消費者の皆さんに顔の見える農業、そして、食べることを通じて消費者の皆さんと農家の距離感を縮め、農作物のおいしさや自然の良さ、故郷の心を伝えられる農家でありたいと思っています。
  • 今後の抱負をひとことで
  • 常に新しいことにチャレンジしていきたい!

取材を終えて

夏は農家として働く二川さん、冬は自身も小学校1年から高校3年まで続けていたクロスカントリースキーのコーチとして少年団活動に携わっています。「クロカンは本当につらいスポーツだったので、村へ帰ってきたときに、たくさんの子ども達が練習している姿を見て本当にうれしくって、今こうして協力できることがとても幸せです。」と話していました。ただ、子ども達から最初のうちは"おじさん!"と呼ばれていたらしく、いつでも"お兄さん!"と呼ばれるよう、これからも頑張って子ども達と接していきたいと決意を新たにしていました。(T)

佐々木和之(ささきかずゆき)さん

佐々木さんに突撃インタビュー

  • 村に戻り農業を継ごうと思ったのは?
  • 子どものときには、農家を継ぐなんて全く考えていませんでした。就職活動が始まったころに、ふと、「帰った方がいいかな?」と思い始めました。本州で就職してもいずれは北海道に帰ろうと思っていたし、僕にとって北海道に帰るということは「農家を継ぐ」というこでした。それなら今戻ろうと決め、大学卒業後すぐに家業を手伝い、もう5年が経ちました。たぶん両親も卒業後すぐに帰ってくるとは思っていなかったらしく、「帰る」と話したときはびっくりしたと思いますよ。
  • 小さいときには農業を継ごうと思っていなかったのになぜ?
  • 子どもの頃に自分が育った家のまわりの田んぼや畑の環境がかわって欲しくなかったし、そのためには自分が戻って畑を守ろうという思いがどこかにあったのかもしれませんね。農家の長男としても自分なりにいろいろ考えたりして・・・。
  • 5年間の自分を振り返ってみて?
  • 未だに農業はよくわかりません。正直帰ってきたばかりの時は若かったし、とにかく遊びたかったですよ。仕事も大変だし。そんな自分も今では仕事の流れや効率化などいろいろ考るようになり、少しずつですが自分の描くイメージと実際の仕事が合ってくるようになりました。今は、自分が農家として地域のまわりの先輩農家さんにどのように見られているのか、とても気になっています。
    (話が「農業後継者」としての話題になり)5年前は同世代の人がいなく寂しかったですが、ここ数年は、同世代の人たちが帰ってきて本当に心強いですよ。農作業の話をしたりなど農業後継者の人達が帰ってきたということが、自分にとっても良い刺激になっています。
  • 農業後継者として、これからどのような農業経営を目指していきますか?
  • 両親の姿をみていると、一つ一つの仕事に対する自分の甘さを感じます。これから少しづつ両親に近づき、今の経営規模を維持するのはもとより、水田や畑の面積を増やしていきたいと考えています。
  • 今後の抱負をひとことで
  • お嫁さんをさがすことですね!(笑)
  • お父さん(優さん)から息子さんへエールを
  • なんにもないよ(笑)。5年前帰ってくると言ったときは驚きましたね。この5年間頑張って働き、だいぶ仕事も覚えてきましたが、まだまだですね(笑)。

佐々木和之

取材を終えて

村に帰ってきてよかったですよと話す佐々木さん。逆に帰ってきてがっかりしたことはと伺うと、「出会いがないっていうか、意外と友達がいなかった...」とひとこと。プロフィールでも触れましたが本当にスポーツマンで、赤井川村にある陸上記録のほとんどは、まだ佐々木さんが持っているとか。中学卒業後12年間その記録が破られていないとは凄いことですね。これからは農業後継者の「リーダー」としての活躍を期待しています。(T)

石川隼人(いしかわはやと)さん

石川さんに突撃インタビュー

  • 村に戻り農業を継ごうと思ったのは?
  • 正直なところ、子どもの頃は自分が農業を継ぐとは思ってもいませんでした。会社員として働きはじめて8~9年経った頃に自分の将来を考え、このままサラリーマンでいるより「自分の思うままに」生きていきたいと考え、子どものころから大好きな「我が家のお米」を自分で作りたいと思うようになりました。年々父も帰ってくるたびに疲れたと口にすることが多くなり、「我が家のうまい米を無くすわけにはいかない」と決心し、2年前に帰ってきました。
  • 農業後継者として実際に農業に携わってみての感想は?
  • 農業って面白いなぁと感じています。自分で農作物を作って、それを売り、「おいしい」と言って頂けたら本当に嬉しいし。売るためにいろいろなことを考える時間というのも充実したものです。でも、作ることと、売ることの両方を同時に考えていくのは実に難しいということも感じました。今取り組んでいる米の個配を少しずつ増やしていければと考えています。
  • 農作業を通じて実感できる楽しさは?
  • 稲刈りの時期を迎え、今1年間で自分にとって最も楽しい季節を迎えています。コンバインに乗り収量を感じながら収穫し、籾すりを行って1年間の成果を実感する。本当に今時期は楽しいですよ。特に今年はお米の出来もよく、美味しいですしね。
  • 実際に農業に携わって、大変だなと感じたことは?
  • 自分でやりたいと思っていることをやっているので、農作業が嫌だと思ったことはありません。妻も楽しんで農作業をがんばっています。ただ、体はしんどいですね。特に朝、父親の草刈りの音で目が覚めることもしばしばですよ(笑)。
  • どのような農業経営を目指していますか?
  • お米を中心とした経営を目指していきたいと思っていますし、将来的には水田規模も拡大したいとも考えています。そのためには、自分が作ったお米をどのように売っていくかが大きなポイント。奥様方に愛されるお米を作ることはもちろんですが、業者や飲食店などに自分をアピールして買っていただける交渉術や営業力も身につけたいですね。
  • 今後の抱負をひとことで
  • 家族全員が健康で頑張っていきたい!
  • お父さん(邦博さん)から息子さんへエールを
  • 本当に2人(隼人さんと友恵さん)で一生懸命がんばっています。自分たちも将来いつまでも元気ではいられないので、1年1年、一歩づつ近づいてくれることを期待しています。

石川隼人さん

取材を終えて

趣味は「写真」と話す石川さん。お米の花や生育の様子など自然をテーマに空や虫の写真を収めているそうです。また、会社員時代には、仕事柄道内各地をまわることが多く、ご当地米をよく食べ歩いたそうです。もう一つの趣味も「軽トラで長沢方面の田んぼを偵察すること」だとか。本人が語るように根っからの「お米好きなんですね。(T)

武田信一(たけだしんいち)さん

武田さんに突撃インタビュー

  • 赤井川村に移住したきっかけは?
  • 元々は小樽市の出身で、赤井川村に来るまでは千葉県に住んでいました。農業を始めるにあたり、長野や山梨などもあたってみましたが新規では入る余地がなく、たまたま赤井川村で住んでいる方と遠い親戚になるということや、元々小樽に住んでいたということで土地勘のある赤井川村に来ることにしました。
  • 農業にチャレンジしようと思ったきっかけは?
  • 元々、自給自足の生活をしたいと考えていたのですが、赤井川村に来る前に1年ほど土日だけハウス農家のお手伝いをしていて、たまたまそこの地区では共同の産直販売所を持っており、そのお手伝いもしながら農業全般の勉強をさせていただきました。その後、こちらに来ることが決まったものの、農業経験がなくいきなり農地は持つことが出来ない状況なので、この2年間の研修を重ねることにしたんです。
  • いざ研修をしてみて?
  • やはり、想像していたより作業が難しかったり、朝が早かったりと大変でしたが、やっと最近になって農作業に慣れてきたところです。おかげで、4キロもやせました(笑)。でも、この年で農作業に携わることができて、大変幸せに感じています。
  • 将来はどんな農業を目標に?
  • 1年目ということもあってまだ具体的には決まっていませんが、受入農家の林さんを見ていて、出来るのかなぁという不安もあります。ですが、本州で勉強させていただいた少量多品種や無農薬農業を参考にしながら、ネットを使って販売する方法なども考えてみたいなと思っています。
  • 研修受入先農家(林秀明)さんからひとこと
  • 真剣になって動いてくれており、最近は、農作業にも慣れてきたこともあり大変助かっています。ただ、新規就農研修生を受け入れる時の大変さの一つに、研修生が地域に馴染めず溶け込んでいけないことがあるので、これからも地域が一体となって受けて入れることを大事にしていきたいです。

武田信一さん

取材を終えて

春に初めて会った時に比べ、体のラインが細くなった武田さん。定年退職されるまで、湿気の多い本州で生活されており、暑さには慣れているとはいえ例年にないこの暑さの中での農作業がどれだけ大変かを伺い知ることができました。そんな中で、受入農家の林秀明さんの言葉にもありましたが、これからも地区の農家さんの皆さんにはいろいろとお世話になるとは思いますが、どうぞ宜しくお願いいたします。(K)

田村拓史(たむらたくじ)さん

田村さんに突撃インタビュー

  • 赤井川村に移住したきっかけは?
  • 娘が生まれ、家族が増えたことが就農しようと思い立った大きなきっかけです。家族を養うために自分の選択肢の中から「生きがいの持てる仕事」をと考えていたこと、また、農業という仕事を考えてみてはどうかとの父からのアドバイスもあり就農しようと動きはじめました。何か仕事をするのにも、誰でもできるというものではなく、充実感をもった仕事をしたいと思っています。
  • 赤井川村に移住することを決めたのは、また実際に住んでみての印象は?
  • 父が赤井川村に住んでいたこともあり、ここで就農に向け取り組みたいと決めました。今年の2月に赤井川村に家族そろって引っ越してきて、まず最初に驚いたことは、まぎれもなく「雪」です。余市や仁木の果樹地帯では大きな被害がもたらされ、正直今年の大雪には、「果たして農業をする環境にあるのか」考えさせられました。ただ、雪がとけ緑に囲まれるととっても景色がいいところだなと感じます。
  • 実際に研修を開始して?
  • 少しでも農業に携わろうと、昨年は農業振興センターやJA選果場で仕事をさせてもらいましたが、その仕事は育苗や出荷のひとつの過程だけでした。今年から研修という形で、井上さんにお世話になっていますが、春から少しずつ農作物に接している中で、「作る」ことから「食べてもらう」までの流れを肌で実感し、社会とのつながりを強く感じています。その半面、就農を目指すのに当たり、自分の中でのいろいろな課題がリアルになってきたのも事実です。
  • どのような農業をこれから目指していきますか?
  • 花き栽培と野菜づくりに取り組みたいと思っています。人は生きていく中のどこかしらで、「花」を求めています。人の持つその感情に関わっていくためにも花を育てていきたいです。また、現実論から離れていますが、水田にも魅力を持っています。水田の持つ情景や稲穂の実り、そして毎日食べる主食に携わってみたいとここでの研修(井上さん)で強く思うようになりました。たぶん実際につくるとなると難しいでしょうけれど(笑)自分は本当に農業のことは知りません。ただ知らないからこそ自分のペースで進んでいきたいと思っています。
  • 研修受入先農家(井上静二)さんからひとこと
  • 本当にまじめで、ひとつひとつの農作業に対して一生懸命に取り組んでいます。だから体に負担がかかるのは当然のことで、「ゆっくりやっていきなさい。」とアドバイスしています。直接的に農業に携わるようになり、「農業」というものに対して、今までとは違った見方ができてきているのではないかなと思っています。

田村拓史さん

取材を終えて

花づくりを目指している田村さん。取材に伺った日もJA花き生産部会の栽培講習に参加し、その後、井上さんのかぼちゃ畑で作業を行っていました。花づくりの研修として、JA花き生産部会の川人部会長さんのところでも研修を行っています。(T)

岩本繁(いわもとしげる)さん

岩本さんに突撃インタビュー

  • 農業にチャレンジしようと思ったきっかけは?
  • 農業改良普及員や支庁の行政職員として、農業関係の仕事に11年間従事してきましたが、農家出身ではない自分には農業はできないと決めつけている部分がありました。しかし、晴れの日も雨の日も建物の中でパソコンに向かって仕事をしている毎日や、このまま退職まで組織に依存した生き方で過ごすことに疑問を持ち、「太陽の下で体を動かし、自分の足で自分の道を歩みたい。自ら農業をやりたい。」と思い始めました。妻との話し合いでも快く賛成してくれたので、就農をめざして退職することを決断しました。
  • 奥さん(典子さん)にお聞きします。ご主人から農業をやりたいと相談されたときは?
  • 今までの生活はすべて夫に頼りきりでした。自分も主人と一緒に汗を流して暮らしていきたいと思っていたので「大賛成」と答えました。
  • 赤井川村に移住することを決めたのは?また、実際に住んでみての印象は?
  • 新規就農に関する情報収集をする中で、後志管内には色々な経営形態で多くの新規就農者が入り、定着していることを知りました。正直なところ「赤井川村」という地名は、聞いたことがある程度の知識でしたが、新規就農の受入体制がしっかりしていること、地域の農業は様々な販路で取り組んでいること、自然の中で過ごすことが子供達にも良いと思ったことなどから、赤井川村へ移住することを決めました。住んでみると、山々に囲まれた環境が「本当に自然の中だなぁ」と感じています。また、「札幌のような都会に隣接してこんなに自然いっぱいの村があったんだ」と驚いています。引越してきて2ヶ月、子供達ふたりも小学校や保育所に毎日元気に通っています。
  • 実際研修を開始して?
  • 研修農家の二川さんのところに来て約1か月半、二川さんの農作業に厳しく取り組んでいる様子が肌に感じ、大変良い勉強をさせていただいています。農作業は重労働ではありますが、太陽の下、鳥の鳴き声を聞きながらの作業に心地よさも身にしみて感じています。二川さんに指導をいただきながら、勉強として自分なりに野菜の栽培に取組させてもらっています。
  • どのような農業をこれから目指していますか?
  • 自分の作ったものを理解して買ってくれる人に農作物を届けたいと思っています。そこまでたどりつくように、試行錯誤を続けながら進んでいこうと思っています。
  • 研修受入先農家(二川秀夫)さんからひとこと
  • 今までも新規就農研修として赤井川村に来て、途中断念していった人達がいるのも事実。夫婦ふたりで決断したことなので、ふたり力を合わせ、なんとか就農に向け成功してほしいと願っています。

岩本繁さん

取材を終えて

農業へ転身した理由を尋ねたところ、「なかなか一言では伝えられないですね。」とお話され、普及員時代の農家さんとの関わりや公務員時代の思いなど、色々なことをお話いただきました。取材の最後に、「サラリーマン時代からこの2ヶ月で10㎏以上体重が減りました。ベルトの穴4つ分位はやせたかな?」と笑顔で話す姿がとっても充実感に充ち溢れている様子でした。(T)